まえがき
ワイヤレス方式のゲーミングキーボードが欲しくなり色々探していたのですが、キーボードはマウスと違って、まだまだ有線方式が主流のようです。
常に動かすマウスよりはワイヤレスにする意味は少ないとはいえ、ワイヤレスだと机の上もスッキリするしやはりワイヤレスのメリットはあるのは事実です。
そこで現在新品で購入できるワイヤレス方式のゲーミングキーボードをまとめてみました。とはいっても、(2020.12.08現時点では)ワイヤレスタイプのゲーミングキーボードは軽く十指に余る程度の選択肢しかありませんが!
ワイヤレス(無線) ゲーミング キーボード 特徴
アクチュエーションポイントが浅い(高速反応可能)ものが多い
アクチュエーションポイントというのは、キーを打鍵したときに反応する距離のことです。これは好みによっても変わってきますので一概には言えないのですが、ゲーム用とではある程度浅い(短い)と良いとされています。
これは浅い程にキーを押したときに素早く反応するため、この長さが勝敗に影響するといわれています。
しかしながら、ライティング用途(文字を打つ用途)ではアクチュエーションポイントが浅いと、一般的にはタイプミスが増えるといわれておりますので、重ねてですが好みになってくることから注意が必要です。
LEDライティング
「ゲーミングといえばLED」といっていいほど、最近のゲーミングデバイスは光るものが多いです。ここばかりは、完全好みですが!
なお有線接続では全く問題ありませんが、無線接続においては、バッテリーの消耗に直結するため、そこは注意が必要です。不要な時はOFFにする、等も考えたほうがよいでしょう。
高速ワイヤレス通信
パソコンでワイヤレスといえば Bluetooth が有名ですが、ことゲーミングの業界では 2.4GHz高速ワイヤレス接続 を備えていることも多いです。
Bluetooth は手軽で良いのですが、もともとゲーム向けに作られたものではないため、どうしても若干の遅延が発生してしまいます。通常使いならば問題ない遅延でも、ゲームの世界では致命的な遅延になることから、2.4GHz高速ワイヤレス接続 に対応した製品を選んだほうが良いと思われます。
有名どころでは LogicoolのLIGHTSPEED、LAZERのHyperSpeed Wireless、等々です。
テンキーレス(TKL)
仕事等で数字を扱う場合には好まれることが多いフルサイズ(テンキー付き)キーボードですが、ことゲームの場合では敬遠されることが多々あります。
ゲームでテンキーを使うことは殆どないうえ、またテンキーの部分だけ長くなりデバイスの配置レイアウトに悪影響を及ぼすことがあります。また持ち運びに於いても、サイズが大きくなり嵩張るためです。
MMORPG のようなキーの使用数が多いゲームはどちらを使ってもよいでしょうが、FPS のようなキーの使用数が少ないゲームはテンキーレスを好む人が多いといわれています。最終的には好みですが!
参考(メカニカルキー CHERRY MXスイッチ )
CHERRY MXスイッチ 代表一覧
「メカニカルキーといえばCHERRY MX」といわれるほど、キーボード界隈に於いては CHERRY MX スイッチは圧倒的な知名度を得ています。
そこで、各社の独自キースイッチで迷った際には、CHERRY MX スイッチのどのタイプに似ているのか? 参考にするとよいでしょう。
茶軸 | 黒軸 | 青軸 | 赤軸 | 赤軸 低背 | 銀軸 低背 | |
---|---|---|---|---|---|---|
フィーリング | タクタイル | リニア | クリッキー | リニア | リニア | リニア |
アクチュエーション ポイント | 2.0mm | 2.0mm | 2.0mm | 2.0mm | 1.2mm | 1.0mm |
キーストローク | 4.0mm | 4.0mm | 4.0mm | 4.0mm | 3.2mm | 3.2mm |
タクタイル圧 | 55gf | – | 60gf | – | – | – |
動作点圧 | – | 60gf | – | 45gf | 45gf | 45gf |
備考 | 打鍵音 大 | LowProfile | LowProfile |
キータイプ補足
- リニア:キーを押し下げる程に、押し下げた距離に比例して荷重が変化するタイプ。「すぅーっ」と押せるイメージ。
- タクタイル:キーを押し下げていくと、あるポイントで急速に荷重が下がるタイプ。「すこっ」と押せるイメージ。
- クリッキー:タクタイルタイプを更に強めたタイプ。「カチッ!」と押せるイメージ。
ワイヤレス(無線) ゲーミング キーボード 一覧
Logicool G913
云わずと知れた有名デバイスメーカー Logicool の、ハイエンドに当たるメカニカルフルサイズキーボードです。お値段も約30,000円近く、ゲーミングキーボードの中でも特に高価な製品です。
このキーボードの凄さはいくつもあるが、特出すべきは「ロープロファイルキー」を採用している事かと思われます。このキーボードに採用されているメカニカルスイッチは、一般的なメカニカルスイッチ「CHERRY MX スイッチ(通常版)」よりも非常に薄くなっており、反応速度が向上するといわれています。
具体的には、CHERRY MX スイッチの「キーストローク 4.0mm、アクチュエーションポイント2.2mm」に対して、G913 に搭載された GL スイッチは「キーストローク 2.7mm、アクチュエーションポイント1.5mm」と、約30%程度薄くなっています。また特性は「タクタイル、リニア、クリッキー」の3種類から選べ、選択肢も豊富です。
また通常ワイヤレスは有線接続に対して速度が劣るといわれますが、Logicool 独自のワイヤレス通信方式である LIGHTSPEED は1msという超高速ワイヤレス接続を可能としており、有線と遜色ない速度になっています。Bluetooth にも対応していますので、メインPCでは LIGHTSPEED で、サブPCでは Bluetooth で接続、といったこともできます。
あと外観もアルミ製のフレームで非常に高級感があり、インテリアとしても非常にカッコいい仕上がりとなっています。
ロープロファイルキーという部分は好みが分かれるところですが、もしお財布が許すのであれば真っ先に検討したいキーボードかと思われます。
ワイヤレス接続方式 | LIGHTSPEED + Bluetooth |
ワイヤード接続可否 | 可能 |
キースイッチタイプ | メカニカル(ロープロファイル) |
キースイッチ名称 | GLスイッチ |
電源供給 | バッテリー |
価格(2020.12.07時点) | Amazon 27,000円 |
GLタクタイル | GLリニア | GLクリッキー | |
---|---|---|---|
フィーリング | タクタイル | リニア | クリッキー |
アクチュエーション ポイント | 1.5mm | 1.5mm | 1.5mm |
キーストローク | 2.7mm | 2.7mm | 2.7mm |
タクタイル圧 | 60gf | – | 60gf |
動作点圧 | – | 50gf | – |
備考 | 薄型(LowProfile) | 薄型(LowProfile) | 薄型(LowProfile) |
Logicool G913 TKL
Logicool G913 の テンキーレス(TKL)バージョンです。
仕事等で数字を扱う場合には好まれることが多いフルサイズ(テンキー付き)キーボードですが、ことゲームの場合では敬遠されることが多々あります。
ゲームでテンキーを使うことは殆どないうえ、またテンキーの部分だけ長くなりデバイスの配置レイアウトに悪影響を及ぼすことがあります。また持ち運びに於いても、サイズが大きくなり嵩張るためです。
このモデルは通常バージョン G913 から遅れて発売されました。G913 独自のスタイリングや性能に憧れはあったけど、テンキー付きだからと敬遠していた人には、発売は朗報ではないでしょうか。
Logicool G613
Logicool G913 の下位モデルにあたる存在です。
G913 ではロープロファイル(背が低い) GL スイッチ が採用されていましたが、こちらのモデルは比較的 CHERRY MX に近しい(厳密にはROMER-Gのほうが若干薄い) ROMER-G スイッチが採用されています。
一般的な CHERRY MX スイッチの「キーストローク 4.0mm、アクチュエーションポイント2.2mm」に対して、ROMER-G スイッチは「キーストローク 3.2mm、アクチュエーションポイント1.5mm」と、G913 に搭載された GL スイッチ 程では無いにしても、若干薄型に仕上げられています。
一般的にはアクチュエーションポイントが小さい程に、キーを打鍵したときに早く反応することから、ゲーム等の高速操作に適しているといわれています。
Logicool G913 の下位モデルではありますが、ゲームに対応できるような高速接続を実現している LIGHTSPEED 方式の接続にも対応しており、総じてコスパの高い機種になっていると思います。
ワイヤレス接続方式 | LIGHTSPEED + Bluetooth |
ワイヤード接続可否 | 不可 |
キースイッチタイプ | メカニカル |
キースイッチ名称 | ROMER-G |
電源供給 | 単三乾電池 |
価格(2020.12.07時点) | Amazon 11,072円 |
ROMER-G タクタイル キースイッチ | |
---|---|
フィーリング | タクタイル |
アクチュエーション ポイント | 1.5mm |
キーストローク | 3.2mm |
タクタイル圧 | 50gf |
動作点圧 | – |
備考 | やや薄型 |
RAZER BLACKWIDOW V3 PRO
ゲーミングデバイスメーカーとして Logicool と双璧を成す RAZER が誇る、ハイエンドゲーミングキーボードです。お値段も約30,000円近く、G913 と並んでゲーミングキーボードの中でも特に高価な製品です。
通常ワイヤレスは有線接続に対して速度が劣るといわれますが、Razer 独自のワイヤレス通信方式である HyperSpeed Wireless は超高速ワイヤレス接続を可能としており、有線と遜色ない速度になっています。Bluetooth にも対応していますので、メインPCでは LIGHTSPEED で、サブPCでは Bluetooth で接続、といったこともできます。
気になるキースイッチは
- CHERRY MX スイッチ に比較的似ている「RAZER グリーンメカニカルスイッチ キーストローク 4.0mm、アクチュエーションポイント1.9mm」
- 高速動作のために浅めに設計された 「RAZER イエローメカニカルスイッチ キーストローク 3.5mm、アクチュエーションポイント1.2mm」
の2種類から選択することができます。
BLACKWIDOW V3 PRO は G913 と異なりリストレストが付属しており、長時間プレイしても疲れを軽減してくれるようになっています。リストレストはサードパーティーからでも購入できるものではありますが、高価なキーボードだけに、RAZER のロゴが入った純正キーボードは嬉しいものがあります。
また筐体はアルミ製であり、頑丈でありながらデザイン性も重視されたものとなっており、インテリアとしても十分です。
ワイヤレス接続方式 | HyperSpeed Wireless + Bluetooth |
ワイヤード接続可否 | 可能 |
キースイッチタイプ | メカニカル |
キースイッチ名称 | RAZER メカニカルスイッチ |
電源供給 | バッテリー |
価格(2020.12.07時点) | Amazon 29,800円 |
グリーンメカニカルスイッチ | イエローメカニカルスイッチ | |
---|---|---|
フィーリング | タクタイル&クリッキー | リニア |
アクチュエーション ポイント | 1.9mm | 1.2mm |
キーストローク | 4.0mm | 3.5mm |
タクタイル圧 | 50gf | – |
動作点圧 | – | 45gf |
備考 | やや薄型 |
Corsair K63 Wireless
CORSAIR K63 は CHERRY MX メカニカルキースイッチを搭載した、テンキーレスキーボードです。なお気になるキースイッチ、CHERRY MX RED の1種類のみとなっております。
Logicool や RAZER と同じように、Corsair も 2.4GHz高速ワイヤレス接続機能を持っています。
正直他の製品と比較して特出すべき点は無いのですが、非常に安定したスペックとなっており、逆にそれこそがこの製品の魅力かもしれません。
当然のことではありますが、キーボードの性能を最も左右する部分はキースイッチです。K63 に搭載された CHERRY MX キーは通常の(文字打つ用の)ハイエンドメカニカルキーの中では最もメジャーといって過言でないキースイッチですが、実のところ、各社ゲーミングデバイスメーカーのハイエンドキーボードでの採用例は多くはありません。各社ゲーミングデバイスメーカーは、高級価格帯には自社開発のゲームに特化したキースイッチを採用していることが多いからです。
そもそもですが、ハイエンドなメカニカル式のワイヤレスゲーミングキーボードの選択は非常に限られており、とても貴重な選択肢ではあります。
ただ残念な点としては、Corsair K63 Wireless は キーが CHERRY MX RED スイッチのみしか選べず、またLEDは青色単色で固定されており、変更できない点です。最近のキーボードですとキータイプを選べたり、LED はカスタマイズ可能なモデルが大半であることから、ここは残念な点かなと感じます。
ワイヤレス接続方式 | 2.4GHz高速ワイヤレス Wireless + Bluetooth |
ワイヤード接続可否 | 可能 |
キースイッチタイプ | メカニカル |
キースイッチ名称 | CHERRY MX |
電源供給 | バッテリー |
価格(2020.12.07時点) | Amazon 12,981円 |
赤軸 | |
---|---|
フィーリング | リニア |
アクチュエーション ポイント | 4.0mm |
キーストローク | 2.0mm |
タクタイル圧 | 45gf |
動作点圧 | – |
備考 |
Corsair K57
Corsair K57 は Corsair K63 Wireless の廉価モデルです。具体的には、Corsair K63 Wireless はメカニカルキーでしたが、Corsair K57 は廉価なメンブレン方式が採用されています。
キーボードの特性を決める最大の点は「キースイッチタイプ」です。それがメカニカルからメンブレンになっているのは致命的なので、もう少しだけ奮発して Corsair K63 Wireless を購入したほうが幸せになれると思われます。価格差が多きければ別ですが、少なくとも 1000円程度の差でメンブレンを選ぶのは勿体ないかと、、、
良い点を強いてあげれば、メンブレンはメカニカルに比べて静かである、といったところでしょうか、、、
なお Corsair K63 Wireless と異なり、LED はRGB 対応になっている部分はよいと思われます。
2.4GHz高速ワイヤレス接続機能 にも対応しているし、LED はRGB 対応だし、そこは良いのですが、ゲーミングデバイスとしてはやはりメンブレンという部分は勿体ない限り。
ワイヤレス接続方式 | 2.4GHz高速ワイヤレス Wireless + Bluetooth |
ワイヤード接続可否 | 可能 |
キースイッチタイプ | メンブレン |
キースイッチ名称 | メンブレン |
電源供給 | バッテリー |
価格(2020.12.07時点) | Amaon 11,618円 |
メンブレン | |
---|---|
フィーリング | メンブレン |
アクチュエーション ポイント | – |
キーストローク | – |
タクタイル圧 | – |
動作点圧 | – |
備考 | メンブレンタイプなので各種項目記載無し |
コメント